iPadショック/林信行
- 2010年 7月31日
- カテゴリー : Internet、PC . ☆☆☆☆
- コメントを書く
Twitter界隈でも有名なITジャーナリスト林信行氏(@nobi)による、iPadの全てがわかる解説書です。
たまたまiPad本を2冊連続で読みましたが、「iPad VS. キンドル/西田宗千佳」がiPad発売前にキンドルを中心に電子書籍の未来について語ってあったのに対して、こちらはiPad発売後の世界をiPhoneと絡めながらまとめられたものになっています。
もともとは、「iPhoneショック」という旧著の改訂版「iPhoneショック2」のITPro掲載記事があって、そこにiPad発表というニュースが入ってきて、実際に発表イベントに参加され、そのインパクトの大きさに感動されて、さらなる取材を経て産み出された一冊です。
書き出しはこうです。
21世紀へようこそ。
2010年の現在、残りの90年という歴史の中で確実に記憶に留められるであろう製品が登場した、という期待がこの一文に込められていると思いました。
iPadは、その大きさ、立ち位置、製品ジャンルといったすべての面で新しい。私たちの日常風景の中に、これまでになかった日常を呼び込む道具 – まさに未来への入口と言えるだろう。
ITジャーナリストとして数多くの新世代の製品発表を見てきた著者をして、未来への入口と呼べる画期的な製品だと断言させる「iPad」は、何がどうすごいのでしょうか。
iPhone発表時のスティーブ・ジョブズCEOの言葉。
「歴史では時折、革命的な製品が飛び出してすべての様相を一変させてしまう」
著者は、この言葉に続けて、こう書いています。
iPhoneが各業界を変えたこと以上に驚きなのは、それからわずか3年で、再び、アップルがそのiPhoneに勝とも劣らない革命的な製品を世に送り出してきたことだ。
革命的とはいったい何なのか。その答えは、「体験」にあると書かれています。スペックだけではわからない、トータルバランス。「何ができるか」ではなく、「どんなふうにできるか」。体験が感動を呼びます。それがiPhoneとiPadでアップルが起こした革命なのです。
本書では、iPadがこれから巻き起こすであろう衝撃を語る上で理解しておいた方が良いとして、iPhoneが巻き起こした革命について多くを語っています。これらの衝撃的な事柄は願望でも希望でもなく全て事実であり、現実です。その圧倒的な事実の衝撃力があればこそ、これから1年ないし2年で全世界を揺るがすであろうiPadの魅力が余すところ無く語られるわけす。
ジョブズが「パソコンとiPhoneの間に何かがある」という切り口上で発表したiPadにより、ユーザーは、スマートフォン、パソコン、iPadという3つのデバイスを、自由に使い分けていくというライフスタイルを手に入れたことになります。
メディアのあり方にも大きな影響を与えています。デジタルコンバージェンスがようやく実現しつつあるからです。
圧倒的に魅力的な製品による圧倒的な「力」を持ったアップルは、IT業界の勢力図を書き換えてしまおうとしています。いわゆる「Flash」問題です。アドビとアップル、どちらが本当にユーザーの声を真摯に聞いているのでしょうか。
ビジネスシーンや教育現場も、iPadが大きく変えていくことになるでしょう。様々なものやことが、全てiPhoneやiPadに置き換わっていくでしょう。もはや私が過ごしたような携帯電話すらない学生生活と今のそれとは全く違ったものと言えます。ちょっぴりうらやましいです。
本書は、こうしたiPadの登場が様々な市場にどのように影響を与えていくのかを俯瞰的に解説した一冊で、具体的で中身の濃いものになっていると思います。iPhoneやiPadがどう新しくて、どんなことができて、世の中がどう変わっていっているのか。その答え(もしくはヒント)があります。一つだけ気をつけなければいけないことがあるとすれば、読むとiPadが欲しくてたまらなくなることです。
Related posts:





Pingback: Tweets that mention iPadショック/林信行 | kazunobook -- Topsy.com